| 今月のゲストは”テイスティ伊藤”様です。 | 取材日:2004.02月 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| リポーターA・B・C :今月はおふくろの味の梅干、みそを作っているテイスティ伊藤さんへお話を伺いに来ました。 お邪魔しま〜す。 伊藤さん :はい、どうぞ上がってください。 リポーターA :車で来る途中、せりの田んぼを見ました。せりの取り扱い期間はいつ頃ですか? 伊藤さん :根ぜりは11月〜1月、漬け物に使う葉ぜりは3月からですね。 リポーターB :どのあたりの地域で作られているんですか? 伊藤さん :このあたりでは昔から作られていました。昔は市場に出す程の量を作る所はあまりありませんでしたが、今はたくさん作られています。近くでは河北町の葉ぜりや北上町の地下水を使って育てたせり、矢本せりなどです。 リポーターC :せりにも種類があるのですか? 伊藤さん :昔からあった種類は香り、歯触りが良いのですが、寒土に弱いため、気候が暖かくなってからの葉ぜりに向いています。 島根県からきた種は、ややかためですが、寒さに強く、根ぜりとして人気がある種類です。 秋田県や京都でも違った種類のせりがあります。 秋田のせりは、根が太くて、低く、きりたんぽなどの鍋物に良く使われ、根っこごと食べます。歯触りが良いのですが、アクが強い種類です。京都のせりは同じ高さに育ち、切ったように上がそろいます。 リポーターA :根ぜり、葉ぜりの違いについてもお願いします。 伊藤さん :根ぜりは根っこから抜き、葉ぜりは上だけを収穫します。根ぜりの残った物を葉ぜりに育てる人もいますが、うちでは初めから別々に作ります。多くの場合、刈った葉ぜりを寝せて、種をとります。 リポーターB :せりの種というのはどんな種ですか? 伊藤さん :せりはせりそのものが種になります。せりの節から生えてきた部分が種です。 リポーターA :せりのさなえ漬けの販売を初めてどのくらいになるのですか? 伊藤さん :20年以上になります。おいしいからと出荷を勧められた時は、まだ保健所から販売の許可を取っていなかったので、それから申請し、取得したのが1983年頃でした。 せりのさなえ漬けは開発に2年かかりました。作り始めたきっかけは、乾燥したせりを輸入して漬け物を作っている会社の人と知り合った事です。その人にたれの味を教えてくれるように頼みましたが、企業秘密なので教えられないと言うことで、替わりにそのたれを2升分けてもらいました。 まず、もらった元のたれで試作をはじめましたが、700g程は使わずに次の年までとっておきました。その保存しておいたたれを翌年見ると、もらった時から何の変化もなかったので、防腐剤が入っている事が分かりました。 うちではそういったものは絶対に使いませんから、元のたれと似た味のたれを防腐剤を使わずに作りました。商品名は、開発時からお世話になっている人と話し、5月が旬なのでさなえ漬けと決めました。 リポーターA :なるほど〜。販売してみての反響はどうでしたか? 伊藤さん :反響はとてもよく、お店にもっていくと午前中に売り切れてしまう程でした。若い頃は寝ないで作業する事もありました。 リポーターB :梅干し作りのこだわりやなどを教えてください 伊藤さん :取り置きした梅は使わないので、市場で販売している梅は使いません。梅の木を栽培している農家一カ所から提供してもらっています。もう少しで収穫できそうだから見に来てくれと電話をもらうところから始まり、見に行って収穫する事が決まったら下に落ちないよう木にネットを張り、一粒一粒手でとっていきます。 落ちた梅も熟しすぎているので使いません。また、取るのが少し早いと、うまみがなく、色も出ません。干した時は同じ色に見えても、漬けた後他の梅との違いがはっきり分かります。そのため、収穫するときの熟度にはとても気をつかっています。 リポーターC :梅の収穫の時期はいつ頃ですか? 伊藤さん :その年の天候や気温によりますが、だいたい小梅は6月末頃、梅は7月半ば〜8月初め頃です。去年などは冷夏で霜もあったので遅かったですね。 リポーターA :小梅と梅は違う種類の梅なのですか? 伊藤さん :はい、種類が違うので、小梅はいくら大きく育てようとしてもこの大きさですよ。 小梅は甲州小梅、梅は種が小さく肉厚な白加賀という種類の種です。収穫後の選別は、まず風で葉を取り除き、サイズで仕分けし、欠陥があるものを取り除きます。ここまでの仕分けは仕入れ先でやってもらいます。 その後、作業場へ運び、朝とった梅を一昼夜冷水につけ休ませてアクを抜きます。次の日の昼頃、消毒しておいたざるで水切りし、塩をふりながら梅を入れ、重しを使って塩漬けします。塩はまろやかな味にしようと思い、天然塩を使っています。重しが重いと、塩が溶けるのも早いですし、しそを漬けるのに使う梅のエキスが出るのも早いです。 リポーターB :塩漬けはどのくらいの時間漬けているのですか? 伊藤さん :それも天気によりますが、15日〜20日くらいです。その後天日干しします。 三昼夜干すので天気が続く日にしか作業はできません。 トン数が多いので、晴れの日の朝に漬けてある梅を取りだしたのでは、ひろげ終わる頃には夕方になってしまいます。 明日から天気になりそうだという日は、次の日の朝からすぐ干せるよう、やぐらを組み、漬けてある梅を取り出してひろげる作業をします。やぐらの高さが低いと、天日干しの途中、梅を手返しする作業がしにくいので、やぐらの高さも高く調節して作りました。前日に準備を整え、朝からみんなでいっせいに干します。作業の工程をしっかり組むことが大切です。天日干しの途中には、色が均一になるように注意し、手返しをします。 リポーターB :以前、屋根に梅を干している写真を拝見しましたが・・ 伊藤さん :梅は屋根にも干します。前に瓦を替えてもらった際、屋根屋さんが電動で動く機械を使っていたのを見て、これは梅を干すのにいいなと思って、つけてもらいました。 リポーターC :そうなんですか!天日干しのよさというのは? 伊藤さん :すぐに違いが分かるのは風味の良さです。うまみも出ます。 |
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| リポーターA :梅の赤い色は紫蘇の色ですか? 伊藤さん :無着色なので、赤色は紫蘇の色です。ですが、取った時青い色をしていた梅も、塩漬けの後には黄色に、天日干しの後には、太陽の光で日焼けして赤味のオレンジ色になっており、その時点で梅の半分の色は出ているんです。 伊藤さん :紫蘇は洗った後、梅を塩漬けした時に梅から出た汁で漬けます。他では色を出すためにしそを揉むところもありますが、うちではしそをしわくちゃにするような事はせず、おにぎりが作れるくらい綺麗なしそ漬けを作っています。その紫蘇で梅をつけ込み、箱詰めとなります。 リポーターB :梅は7月半ば〜8月初め頃から収穫すると伺いましたが、出荷はいつ頃から始まるのですか? 伊藤さん :9月はじめまで作って、11月頃から販売します。 去年の秋に作った梅は、新しく作った梅の販売が始まる今年の11月まで販売するサイクルです。実は今年は足りなくなってしまっています。 リポーターA :新しい商品などは考えているものはありますか? 伊藤さん :梅干を使ったものとしては、梅の紫蘇巻をためしている所です。作ったばかりの今は、まだ紫蘇の香りが強いので、何年かして香りが弱くなったら様子を見ます。他に変わったものといえば、10年ものの梅干などもあります。糖尿に良いと言う話があり、たまにお譲りしています。 最近話題になっている、梅を酢で漬けたり、塩分をぐっと下げて漬ける事も試してみましたが、保存期間や保存方法により変色するなどの問題が起こり、お客様の手元届いた後のことを考え、商品化はしていません。 それ以上に、梅を作るうえで、元をなくしてはいけないと考えています。 講師として色々な場所へ呼ばれる事も多いのですが、原点に帰って漬ける、ということの大切さ は、どこへ呼ばれても伝えるようにしています。 リポーターB :それでは、お客さんへメッセージをお願いします。 伊藤さん :梅は体外では酸性ですが、体内に入るとアルカリ性に変わります。梅はなんと言っても健康食品、パワーの元です。それを食べてハッスルしてください! リポーターA・B・C :ありがとうございました!! |
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| ┘┘ 編 集 後 記 ┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘ 身近のようで実はあまり知らない梅干のお話はとても興味深かったです。 作業工程の中で梅の色が変わっていくところや、たくさんの梅を干しているところなど、想像もつかなかったので、シーズンに作業をしているところをぜひ見てみたいと思いました。 お話を伺いながら、お茶と一緒に変わった梅干のお茶受けをいただきました。 大きめの種類の梅を、やや青いうちにとり、種を取り除いてはちみつで漬けたものだそうで、果物や普通の梅干とも違った甘酸っぱさでとてもおいしかったです。 今回もまた一つ勉強になりました。次回もお店のHOTな情報を直撃してきます。楽しみにお待ち下さいね!! ┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘ |
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